大好き通販デザイン!EC系デザイナーの徒然ブログ

Amazon、楽天など商品画像・バナーなど全般請け負うSOHOデザイナーです。

くわかぶ!今年の夏の3つの出会い その1

やばばば…ブログサボりすぎです

6月7月は本当にたくさんのご依頼をいただいて、毎日稼働しても1ヶ月半お待ちいただいていたのですが、8月は流石に休暇をいただきました。

 

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軽井沢の別荘(↑庭が鬱蒼…)に10日間、電磁波をデトックスしに行ってまいりましたが、とっても素敵な出会いもあったりしましたよ。

実はそれよりも前の7月時点で、今年のある特定の出会いの傾向は見えていたのかな、とも思いますが…

 

7月のとある日、夕方よりちょっと前くらいの時間帯だったでしょうか。
我が家ではキッチンの端に、毎年お庭で取れる梅の実を果実酒とかシロップ漬けにして、瓶を並べています。
シロップの瓶を揺らして混ぜないといけないので、ある日、瓶の一つをちょっと手前に傾けて引き出したところ…
瓶の向こう側に、黒くて小さい楕円形のものが!

「ギャア!虫がいる!」

旦那様を急いで呼び、見てもらったところ

「あらら!この子 コクワガタじゃん!コクワの女の子だよ」

小さい黒い虫がいると飛び上がった私ですが、なんとそれはコクワガタの女の子でした。
ゴキブリとか、怖い系の虫じゃないとわかった途端
「え、くわがた?この子クワガタなの?」
旦那様の手のひらで死んだふりしているその子を 恐る恐る覗き込んだりして。
3cmにも満たない様な小さい体、ほんのちょっと申し訳程度の小さい顎、目を凝らしてもわからないくらい小さなおめめと触覚。
ただ、これほど小さくても、見れば見るほど、虫。
6本の足、その符節、爪、まじどんだけというくらい精緻な作りの、堅いけれど脆い生き物。

そんな子が、キャッ見つかっちゃった!と思った瞬間からずっと、手足を縮めてコロンとひっくり返り、死んだふりしているのです。

(えー、これがクワガタなんだ…。)

 

今思うと、この子との出会いから、今年の私の「虫運」が高まっていくのでした…。

 

虫怖い。でも、何か出会いを感じる。

コクワの女の子、どこから入ってきたものか。
お勝手口の横のスペースに、梅酒やシロップの瓶を置いているので、お勝手かな?

こんなちっこいけど、見れば見るほどに機械的なその体。
ギミックの詰め込まれた、神様の芸術品。

ですが、私は虫が大の苦手です。

機械のような作りのものが、自発的に動くということが、とても私の心を不安定にさせるのです。

 

機械は動力を持たないと動かないわけで、電池とか電源供給があって動くものというのは、基本的には私が制御して使うものばかりですよね。

でも、虫さんは生命をもって自発的に動く、生きている。

この2点が私の中で、どうにもうまくマッチしません。
生き物として、特に昆虫というのが不可解過ぎて怖いのです。
哺乳類やお魚といった「皮膚・筋肉・骨格」という仕組みが、人間である自分とバリエーションとして認識できる範囲の生き物でないと、不気味に感じます。

中学時代に読んだ手塚治虫の「ブッダ」で、他の生き物に憑依する能力を持つタッタという少年が言っていた
「虫には乗り移れねえんだ。あいつら心の仕組みが違うんだよ」
という言葉が、やけにしっくりきたのを思い出すのです。


そもそも視覚情報的にも、虫というのは「蟲」という感じで、見た目がまず怖いという視神経直結の反射的な刷り込みがあります…。

 

「コクワちゃんか〜、どこからきたのかな?お腹空いてるの?」

旦那様は動物全てに惜しみなく愛情を注ぐ方なので、コクワちゃんを手のひらに乗せて優しく話しかけています。

「どこにいた?この子」
「キッチンの、梅酒とかシロップの瓶を並べてるとこ…シロップの瓶を傾けたら、その瓶の底ってRになってて、ちょっと隙間あるでしょ。そこに挟まるみたいに、隠れてた」
「あぶねー!傾けるのが逆側だったら、この子 潰されちゃってたね」
「ほんと、手前側じゃなくて 向こう側の淵にいたからよかったけど…」
「見てみ、怖くないよ。可愛いもんだよ」
「んー、そうですね…;(まだ尻込み)」
「この子保護しよう。今年はこんな暑いし、外じゃ生きていけないよ。この辺は樹液の出る木もなさそうだし、うちは夜型の家だから 真夜中にうちだけが明るくて、飛んできたんだろう。お腹空いてさまよってたんだね。でももう大丈夫だよ〜」

 

これまで、私は虫の生き方や、その過酷さを考えたこともなくて、ただただ「虫はキモくて怖いもの」と思っていました。
この旦那様の言葉や、大切に愛おしむような態度に、何かすごく新しい、自分にとって大きなことが目の前に展開されているような気がしました。

 

 

ワイルド・スピード コクワ

 飼うとなれば飼育ケースが必要です。
「確か100均に売ってましたよ」
「お!じゃあ買いに行こう」
「この子、お留守番?」
「そうだねぇ、ひとまず空のティッシュボックスに入れて…」

ティッシュの空き箱に入れて、逃げ出さないように蓋になるような紙を置いて簡単に重石をつけ、いざ近所のスーパーまで。
ダイソーがあるので、食材の買い出しの時にたまによるのですが、そこで昆虫飼育グッズを置いていたのを私は見ていました…。
その時は、うちにもクワガタが来るなんて思ってもいませんでしたが(笑)

 

100均でケースを買い、買い出しも終えて帰宅すると、まずクワちゃんの確認です。

テーブルに置いていたティッシュボックスをちらっと見ると…

「あれ?角っこのところ、なんか穴空いてるみたいなんですけど…」
「え?あ…いない!逃げてる!

あの小さい顎で、一生懸命にティッシュボックスを齧って逃げ出してしまっていました。
ティッシュボックスって一応厚紙ですよね。それを、あの数ミリしかない様な顎で、たった小一時間くらいの間にハムハムと齧って逃げ出したのです。
よほど、人間に見つかったのが怖かったのね…。
きっと必死に齧りまくったのでしょう、ティッシュボックスに開いた穴はクワちゃんの身体には充分すぎる大きさでした。

 

愕然とする旦那様と私。

 

「どうしようか〜…家の中のどこにいるか、流石にわかんないよなぁ」
「多分物陰とかに隠れるんですよね。気づかず潰しちゃうとアレだから」

二人で這いつくばって、ちょっとリビングを家捜しするも、全く姿は見えません。
体長3cmもない様な、本当に小さい子ですから、流石に見つからないのも仕方ないよね…と諦めて、じゃあ晩御飯のご用意しますねと立ち上がろうと思った時!

 

目の前を、黒い楕円形がなにやらチョコチョコと横切ります。
全然足は早くないどころか、絨毯の上をえっちらおっちら、へたっぴな感じで歩いてます。
でも、彼女的には精一杯のMAXスピードらしく、ちょっと焦って歩いている感じ!

 

「いた〜〜!!旦那様きてきて!!クワちゃんいたいた!!」
「え、うそ!?どこ??うわほんとだ!まじ奇跡!!」
「ケースケース!」
「ケースケース!」
「ちょっと洗いましょうかね?」
「ちょw 早くwwww」
「はいはい、すぐ戻ります〜」
「お前〜;ダメだろ〜逃げちゃったら〜;」
「はい、ケース」
「よし!」

 

もはや嵐。

クワちゃん保護の嵐。
旦那様の手のひらの上で死んだふりしたかと思うと、ケースに入れようと優しく摘まれてジタバタもがき始めるクワちゃん。

 旦那様は手もでかい、指も大きいので力が余って傷つけない様に、かなり慎重にクワちゃんを扱っていました。

ケースに入ったクワちゃんは、またもコロンと転がってしばらく死んだふり。
「この子たち、転んだときに立ち上がるために、足がかりになるものがあった方がいいんだよね。小枝とかあるかな?」
「お庭で見てみます」
春にキャンプした時、ブッシュクラフトで割った小枝がお庭にあったので、それを3つにのこぎりで切って、旦那様に渡しました。
枝しかないけど、ひとまずは交差する感じで入れてあげて、飼育マットや葉っぱなどは後日入れてあげようということに。
クワガタには土に潜りたい習性があるけれども、お庭の土にはダニも虫も潜んでいるので、あまりよろしくないとのことでした。

 

とりあえず、クワちゃんにご飯をと思うも…
飼い続けるのか一時保護かこの時点では決めあぐねていたので、ケースしか買ってこなかったため、昆虫ゼリーのご用意もありません。
バナナやリンゴが好きみたいですが、たまたまバナナを切らしていました。

「キュウリにお砂糖つけてあげようか。昔はそうしたもんだよ」

ペットボトルのキャップに、輪切りにしたキュウリをセット。
ちょっと穴を作って、そこにお砂糖をちょっぴりくっつけて入れてあげました。

しばらくしてみてみると、キュウリに登って一生懸命、ご飯を食べているクワちゃん。
甘いの、好きなのね。
女子同士の親近感が湧いてきました。
気がつけば、あんなに苦手な昆虫でしたが、こうして実際に距離が近づくと(強制的にでも)なんだか愛着が…。

コクワガタの女の子は、本当に小さくて、取り立ててキモい模様があるでもなく、単純で可愛らしい形をしています。
こんな小さい子が、一生懸命に、この酷暑の中 うちにたどり着いたのね…とおもうと、可愛く思えてきたのです。

 

 

クワハウス徹底強化!お嬢様に最高のベッドルームを

クワちゃんがやってきた日から程なく、なんと旦那様が数日の出張に行くことに…

私と、クワちゃんの二人きりでお留守番です。

「君、クワちゃんのお世話できる?触れないよね」
「そうですね…餌の取り替えと、霧吹きと、枝がカビちゃったら取り替えてあげる感じですよね?触らなくてもしばらく平気?」
「んーまあね…でも、いつかは触れる様にならないと、ちゃんとお世話できないよ」
「頑張ります;」

数日で戻るというので、あまり心配せず、キュウリを取り替えてあげるのと霧吹きを忘れずにいたら平気かなと思いました。


旦那様は、出張中は毎晩電話をかけてきてくれるので、何か変わったことがないかとか長い時は2時間近くおしゃべりします。

「ほんとは、やっぱりおがくずとかマットを敷いてあげたいよね。飼うんだったらね。潜って眠るのが好きなんだよ、夜行性だしね」
「そうなんだ…そういえば100均に売ってた!砕いた木みたいなやつですよね」
「あ、そうなんだ。じゃあ入れてあげたらいいよ」
「明日、100均で買ってきます^^」

 

そしていざダイソー
入り口のすぐ左に、昆虫飼育グッズのコーナーがあります。

「あれ?」

なんと、マットだけが品切れに!
おいおい、そんなにみんな寄ってたかって買うものですか!?

マットブーム?
新型ジムニーみたいにニッチながらもブームなんですか!?

店員さんに「おがくず売り切れですか?」と聞いてみたら「扱ってないですよ」とのお返事。
扱ってないってことはないと思うんだけどな〜。見たし。
この時は「マット」というより「おがくず」と伝えた方がわかりやすいかと思ったのですが、考えてみたら商品名で在庫検索する様なので「マット」といえばよかったのかもしれません。

 

仕方なく、小枝と葉っぱ、ゼリー台とフルーツ味の昆虫ゼリーミックスを購入!
クワちゃん、喜ぶかな?
ワクワクしながらお家に帰って、いそいそとクワちゃんハウスの枝を新しいものに取り替え、クヌギの葉っぱを入れてあげました。

 

葉っぱの陰に、早速潜り込んで行くクワちゃん。
お尻がもぞもぞ、オムツしている赤ちゃんみたいな出っ尻で可愛いですw

ちょっとは暮らしやすいといいな、と思い、キュウリをお取り替え。
夜中にケースを覗くと、ライオンキングのプラウドロックに登って天を仰ぐシンバの様に、クワちゃんも枝の上でちっちゃい足を伸ばし、黄昏て居ました…。

 

 かくして数日間のお留守番は、無事に過ごすことができ、二人揃ってお出迎えすることができました(クワちゃんはケースの中)。

 

〜その2に続く〜